競馬は複雑なゲームである(その2)

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皆さんは、子供時代にプラモデルを作ったことがあるだろうか?私は、小学生の時にガンダムのプラモデルが好きで、よく作っていた記憶がある。作るプロセスは、部品を接着するという単純な作業の積み重ねであったが、それでも小学生の私にとっては、設計図どおりに組み立てる作業はかなり複雑なものに思われた。

部品の量が増え、種類も増えると、ますます複雑になってゆく。設計図にしても、部分図のパターンが増えると、全体図としては小学生の私を圧倒するほどの大きさになった。たとえ単純な部品の接着の繰り返しであったとしても、部品の量と種類が増加すると複雑度は増大することを、私は学んだ。

しかし、ある日、これとはまた違った種類の複雑さがあることを私は知った。

ある日、ガンダムのプラモデルに飽き始めていた私は、ぜんまい仕掛けの車のおもちゃを修理しようとしたことがあった。それは、ぜんまいのバネを動力にした外車のおもちゃであった。ネジを外して車を分解しようとすると、中には大小さまざまな歯車があり、渦巻き状の金属のバネが納まっている。一見したところ、車の中身もガンダムのプラモデルの部品に似た複雑さのように思えた。しかし、どんなに歯車を組み立て直しても車は一向に動いてはくれなかったのである。おそらくバネが壊れていて、弾性を失っていたのだろう。

おもちゃの車の修理の難しさは、私に本当の複雑さを教えてくれた。バネという動力を備えたこのシステムは、ガンダムのプラモデルとは異なって、バネの弾性に特徴をもっている。部品の歯車をいくら積み重ねても、そこにバネの弾性が加わらなければ、おもちゃの車の動力は回復しない。弾性は部品の和以上のものであり、それがおもちゃの車を動く複雑なシステムに変えていたのである。

ガンダムのプラモデルは1プラス1が2になる静的なシステムであるであるのに対して、おもちゃの車はバネ、歯車の間にある弾性という相互作用のために、1プラス1が2にならない動的なシステムということになる。

静的なシステムにおいては、「全体」がどれだけ複雑に見えたとしても、結局、「全体」は一つ一つの「部分(要素)」の積み重ね(和)によって成り立っている。そのため、「全体」を理解するためには、それを「部分(要素)」に分解した上で分析するという手法が極めて効果的になる。

その一方、動的なシステムにおいては、「全体」は「部分(要素)」の和以上となってしまう。なぜなら、部分と部分の間に相互作用が起こり、「関係」が生まれてしまうからである。おもちゃの車のたとえでいうと、歯車とバネの間に存在する弾性という「関係」である。

このように、各部分(要素)の間に「関係」が存在するために、1プラス1が2にならない、「全体」が「部分(要素)」の総和以上になってしまう動的なシステムこそが、つまり複雑であるということなのである。

そう、勘の良い方はお察しのとおり、競馬はまさに動的なシステムであり、複雑なのである。つまり、20世紀から現代に受け継がれる競馬予想理論における、「どれだけ全体として複雑に入り組んでいるものでも、それを一つ一つの分かりやすく、認識可能な部分に分解してから分析することによって、理解することができる」、という要素還元主義の考え方では、このような複雑なゲームを攻略することは出来ないのだ。

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ハービンジャー産駒らしくないペルシアンナイト:5つ☆

☆阪急杯
モズアスコット →馬体を見る
胴部に長さがある分、手脚が短く、重心が低く映るが、決して短距離馬ではない。
前後躯に実が入って馬体は重賞級であり、連勝が止まった疲れさえなければ。
Pad4star

レッドファルクス →馬体を見る
さすがにもう7歳馬らしく、全盛期に比べると、馬体のメリハリがなくなってきた。
それでも力強い前駆は相変わらずであり、今なら距離が延びた方が良いかも。
Pad3star

カラクレナイ →馬体を見る
トモの肉付きが物足りず、この馬らしい柔軟性もなく、仕上がりは決して良くない。
この時期だけに仕方ないが、毛艶も良くはなく、もっさりとした立ち姿。
Pad3star

ヒルノデイバロー →馬体を見る
マンハッタンカフェ産駒らしい枝葉の長さがあって、スプリンターの馬体ではない。
それでも短い距離で実績を挙げているのは、気性面で激しいところがあるからだろう。
Pad3star

ニシノフラッシュ →馬体を見る
馬体の角ばり方は、同じサクラバクシンオー産駒のグランプリボスに似ている。
重心が低く、血統的にサンデーサイレンスの血がないだけに切れ味という点で心配。
Pad3star

モーニン →馬体を見る
首の位置がやや高く、肩に力が入っている立ち姿は、リラックスできていない。
前駆の力強さに比べて、トモの実の入りが物足りず、勝ち切れないタイプの馬体。
Pad3star

アポロノシンザン →馬体を見る
こちらはサクラバクシンオーにしては、手脚二伸びがあり、マイルまでの距離はOK。
特に前駆にしっかりと実が入って力強く、先行力をいかしてどこまで粘れるか。
Pad3star


☆中山記念
ウインブライト →馬体を見る
古馬になってから少しずつふっくらとして、馬体に力強さが増してきた。
アドマイヤコジーンとステイゴールドの良さが表に出ており、力は出し切れる。
Pad3star

アエロリット →馬体を見る
いつもコロンとして力強く見せてくれる馬体の馬だが、今回も相変わらず。
黒く映るように、毛艶はこの時期にしてはよく、あとは気性面の問題だけ。
Pad4star

サクラアンプルール →馬体を見る
とにかくトモの実の入りの素晴らしさが目に入ってきて、力は出し切れる仕上がり。
やや毛艶が冴えないのは時期的なものであり、昨年2着の合っている舞台でもある。
Pad4star

ペルシアンナイト →馬体を見る
手足がスラリと伸びて、ハービンジャー産駒らしくない、スマートな体型を誇る。
休み明けにもかかわらず、毛艶も筋肉のメリハリも良く、仕上がりは万全。
Pad5star

ヴィブロス →馬体を見る
このメンバーに入ってしまうと、どうしても線が細く、筋肉量も足りない感じ。
それでもこの馬はバネで走るため、馬体だけで侮らない方が正解か。
Pad3star

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中山記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Nakayamakinen

■1■中山記念を得意とする馬
中山記念の過去15年の勝ち馬と2、3着馬を見ると、面白いことが分かる。
       勝ち馬          2着                 3着
2003年 ローエングリン     バランスオブゲーム    ダイワジアン
2004年 サクラプレジデント   サイドワインダー     ローエングリン
2005年 バランスオブゲーム  カンパニー         アルビレオ
2006年 バランスオブゲーム  ダイワメジャー       エアメサイア
2007年 ローエングリン     エアシェィディ       ダンスインザモア
2008年 カンパニー        エイシンドーバー     エアシェイディ
2009年 カンパニー       ドリームジャーニー    アドマイヤフジ
2010年 トーセンクラウン    テイエムアンコール    ショウワモダン
2011年 ヴィクトワールピサ  キャプテントゥーレ     リーチザクラウン
2012年 フェデラリスト     シルポート          リアルインパクト
2013年 ナカヤマナイト     ダイワファルコン      シルポート
2014年 ジャスタウェイ    アルキメデス       ロゴタイプ
2015年 ヌ―ヴォレコルト   ロゴタイプ         ステファノス
2016年 ドゥラメンテ アンビシャス リアルスティール
2017年 ネオリアリズム サクラアンプルール ロゴタイプ

ローエングリンとバランスオブゲーム、カンパニーが共に2勝を挙げている。ローエングリンはその2勝が3年間のブランクを挟んでのものであるだけでなく、実はサクラプレジデントが勝ったレースでも3着していることに驚かされる。また、バランスオブゲームは2005年、6年と連勝しただけではなく、2003年にもローエングリンの2着している。さらに2008年と2009年の勝馬であるカンパニーは2005年にも2着し、2012年の2着馬であるシルポートは2013年にも3着と健闘している。最近ではロゴタイプが2014年に3着に入り、翌年には2着と健闘した。

谷間の重賞であることは確かで、毎年出走してくる馬にも偏りはあるのだが、中山記念は中山記念を得意とする(狙ってくる)馬が強いG2レースだと考えてよいだろう。

■2■前に行った馬が有利
次に、中山記念の過去10年間のラップタイムを見てみたい。

13.3-11.8-12.0-12.0-11.8-12.4-12.0-11.6-12.0(49.1-48.0)S 
12.9-11.7-12.0-11.6-11.3-11.7-11.7-11.4-12.9(48.2-47.7)M 
12.6-11.5-12.0-11.8-11.8-12.3-12.2-11.5-11.6(47.9-47.6)M
13.1-12.1-12.5-12.1-12.1-12.2-12.0-11.3-11.8(49.8-47.3)S
12.6-11.7-12.3-12.2-12.1-12.6-12.6-12.8-12.8(48.8-50.8)H
12.8-11.5-12.0-12.2-11.6-11.4-11.7-11.1-11.7(48.5-45.9)S
12.8-11.8-11.4-11.4-11.3-11.6-11.8-12.0-13.2(47.4-48.6)H
12.9-11.8-11.5-11.3-11.1-11.4-12.0-12.0-13.3(47.5-48.7)H
13.1-12.2-12.2-12.3-12.1-12.3-12.2-11.7-12.2(49.8-48.4)S
12.6-12.2-12.6-12.9-11.1-11.6-11.6-11.3-11.7(50.3-46.2)S

不良馬場で上がりが異常に掛かった2010年やシルポートが逃げた2012年、雨が降って馬場が重くなったことで上がりが掛かっているように見える年は例外として、全体のラップタイムを見ると、平均~スローな流れになりやすく、当然、前に位置した馬が有利になる。なぜこうなるかというと、レースの展開というのは最初の2ハロンまでの流れで決まることが多いからである。

中山1800mコースは、スタンド前の上り坂からのスタートとなり、最初のコーナーまでの距離は205mと極めて短い。そこから1~2コーナー中間まで上り坂が続くため、最初の2ハロンがどうしても遅くなってしまうのである。よって、各騎手がスローを過度に意識しない限り、平均~スローペースに落ち着くことが多く、前に行った馬が有利になる。

■3■持続的なスピードを支えるスタミナ
上記のハロンごとのラップタイムを見ると、最初の1ハロンと最後の1ハロンを除き、11秒台が続いているように、全体的に淀みのないレースになりやすい。どこかで急激に緩んだり、どこかで急激に速くなったりということがないレースとなる。

つまり、爆発的な脚を使えるような馬ではなく、どちらかというと同じ脚を長く続けることの出来る持続的なスピードのある馬にとって有利なレースとなりやすいのである。言い換えれば、瞬間的なスピードよりもスピードを支えるスタミナが優先されるということで、1800m以上のレースで活躍してきたような馬を狙いたい。

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最後まであきらめない


フェブラリーS2018―観戦記―
内枠から2頭が飛び出し、外からテイエムジンソクが番手を取る形でレースは始まった。乾いた砂の前が止まらない馬場において、前に行かなければ勝負にならない、少しぐらい無理をして前に行っても止まらないというジョッキーの総意がバブルのように膨らんで、前半マイルが45秒8、後半が50秒2という超絶なハイペースとなって弾けた。前に行った馬たちが総崩れする中、後方からレースを進めた3頭、外にノンコノユメ、中にゴールドドリーム、内インカンテーションの叩き合いは壮絶であった。

勝ったノンコノユメは展開が向いたことが最大の勝因だが、ラスト1ハロンにてゴールドドリームに襲い掛かったときの脚は素晴らしかった。出走馬中で最も馬体重が軽いように、ダートの一線級に入ってしまうと、どうしても肉体的なパワー勝負になってしまうと分が悪い。それでもこの馬がG1レースを制することができたのは、並はずれた気持ちの強さがあるからである。最後の直線で耳を絞りに絞って追い込んでくる姿は、サラブレッドというよりは獲物を捕らえようとする猛獣に近い。それは気性の激しさと表裏一体であり、せん馬となって長いスランプに陥ってしまったが、ようやくこの馬らしい気の強さが前走から戻ってきていた。扱いの難しい同馬をあきらめずに走らせ続けた関係者には、称賛の言葉しかない。

内田博幸騎手は4年ぶりのG1勝利となり、久しぶりに力強く右手が上った。勝つためにはこれしかないという騎乗をして、全てがピタリとはまったという表現が相応しい。スタートしてから、外に出して馬群から少し話して走らせたのがひとつめのポイント。ノンコノユメのような馬格がなく、切れ味を生かす競馬をするタイプの(特に牝馬に多い)馬は、馬群に入れてしまうと消耗してしまって末脚が鈍ることがある。馬群からポツンと離すとリラックスして走り、それが最後の直線における一瞬の切れにつながる。もうひとつのポイントは、ゴールドドリームに照準を定めて襲い掛かったこと。右ムチを使って叱咤激励しながら、ゴールドドリームを前に置くことで、ノンコノユメの負けん気の強さを最大限に生かしてみせた。迫力あるフォームは全盛期の内田騎手のそれであった。

ゴールドドリームは惜しくも敗れてしまったが、この馬の力は出し切っての結果である。この馬にとっても展開が向いたのは事実であり、力強い末脚を発揮していた。チャンピオンカップ以来の実戦で仕上がりを心配したが、全く問題なし。ライアン・ムーア騎手は先頭に立つのが少し早かったと反省しているようだが、あくまでも結果として仕掛けが早かったというだけで、あれ以上待つわけにはいかないドンピシャのタイミングであったと思う。勝ち馬にあれだけの迫力で追い詰められては仕方ない。それでもこの馬の強さは本物であり、負けてなお強し、紛れもない今年のダート戦線の主役である。

インカンテーションもあらん力を振り絞った見事な走りであった。筋肉の柔らかみも豊富さも8歳馬とは思えないそれであり、今回は特に仕上がりも体調も良かった。長期休養を挟みつつ、不屈の精神で走り続けている同馬に三浦皇成が跨って勝利すれば、ひとつのドラマであったが惜しくも3着に敗れてしまった。上位2頭に比べて、前に行っての僅差の3着だけに、この馬も負けて強しの競馬であった。

2番人気に推されていたテイエムジンソクは、この馬の競馬はできたが今回はペースがあまりにも速すぎた。それでももう少し粘ってほしかったが、あっさりと失速してしまった。昨年は夏場も使われてずっと来ていただけに、どこかに目に見えない疲れがあったのではないだろうか。ケイティブレイブも同じく、厳しいペースに巻き込まれ、昨年からの連戦の疲れが露呈してしまった。

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牝系の勢いに気づき、馬券に活かす

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私がサラブレッドの牝系の奥深さや重要性に気づかされたのは、スペシャルウィークという名馬を通してであった。スペシャルウィークの牝系を辿っていくと、4代母にシラオキ、9代母にフロリースカップという、日本競馬の礎を築いた牝馬たちに行き着く。ビューチフルドリーマー系、アストニシメント系、フラストレート系、ヘレンサーフ系など、いわゆる小岩井牝系と呼ばれる牝系の代表のひとつであるフロリースカップ系である。現代の競馬の世界は完全にボーダレス化し、外国から超一流の種牡馬や繁殖牝馬が続々と輸入され、その産駒たちが活躍している中、スペシャルウィークは日本の在来血統から出た超大物であった。

日本の在来血統といっても、決して古くて劣っていたわけではなく、むしろ当時としては破格のマネーを積んで、三菱財閥の威信をかけ、イギリスから超一流の繁殖牝馬と種牡馬を買い求めた経緯がある。小岩井牧場に最初に導入された繁殖牝馬20頭の中に、前述のフロリースカップやビューチフルドリーマー、アストニシメント、ヘレンサーフらがいて、第二次世界大戦やその後の財閥解体、農地改革などの影響を大きく受け、各地に散り散りになりながらも、それぞれに血を繁栄させていったのである。

これら日本の在来血統や小岩井牝系に特徴的なのは成長力とスタミナである。種牡馬の血統イメージ以上に距離をこなし、かつ古馬になってからの成長力に富み、衰えを知らずにタフに走り続ける。サンデーサイレンス産駒の中でも、のちに登場するディープインパクトのような突き抜けた存在を除き、日本ダービーを勝ち、クラシックで活躍しながらも、古馬になってからさらに強くなったのはスペシャルウィークぐらいのものである。サンデーサイレンスは基本的には早熟で仕上がりが早く、軽い馬場に適応できるスピードと瞬発力に長けた種牡馬であるからこそ、サンデーサイレンス産駒の中におけるスペシャルウィークの異質さが牝系に依ることは間違いがない。

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大崩れしないケイティブレイブ:5つ☆

ゴールドドリーム →馬体を見る
前走時が最高のつくりだったので、それと比べるとあと一歩の感は否めない。
それでも筋肉量の豊富な馬体は素晴らしく、ダートの超一流馬のそれである。
Pad4star

アウォーディー →馬体を見る
こうして改めてみると芝でも走れそうな馬体で、決してダート馬のそれではない。
気持ちで走ってきた部分が大きいので、今回も最後に踏ん張れるかどうかが鍵。
Pad3star

インカンテーション →馬体を見る
8歳馬とは思えない、はちきれそうな筋肉をした馬体で、まだ十分に走れそう。
顔つきも精悍であり、本番に向けて体調も万全であることが伝わってくる。
Pad4star

テイエムジンソク →馬体を見る
血統的には完璧なダート馬であるが、馬体だけを見ると、すらっとして線が細い。
逆に言うと、ダート馬にはない筋肉の柔らかさがあって、簡単には止まらないはず。
Pad4star

サンライズノヴァ →馬体を見る
肢をつく位置が悪いため、力んで立っているように映るが、この馬の気性ゆえだろう。
手足がすらっと長く、馬体的にはマイル以上の距離に延びても問題ないはず。
Pad3star

キングズガード →馬体を見る
いかにも短距離馬らしい、コンパクトな馬体のまとまり方で距離延長はマイナス。
それでも毛艶が抜群に良いように、仕上がり自体は最高潮に達している。
Pad3star

ケイティブレイブ →馬体を見る
骨格のバランスが素晴らしく、筋肉量も申し分ない、非の打ち所がない馬体。
重心が低いため、距離は2000mぐらいまでだろうが、大崩はしないはず。
Pad5star

ベストウォーリア →馬体を見る
8歳馬にしては迫力のある馬体を維持しているが、さすがにメリハリが少ない。
顔つきを見ると闘争心は失っておらず、それが高齢まで走り続けられる要因か。
Pad3star

ニシケンモノノフ →馬体を見る
全体的なバランスは悪くないが、このメンバーに入ってしまうと迫力不足。
この時期だけに毛艶が冴えないのは仕方ないが、筋肉のメリハリが今ひとつ。
Pad3star

ノンコノユメ →馬体を見る
どうしても馬体が小さく見えてしまう馬だが、今回は大きく見せている。
せん馬になってから不振が続いていたが、肉体、精神的に復調してきた。
Pad3star

サウンドトゥルー →馬体を見る
腹回りに余裕があるように、もうひと絞りできそうな馬体をしている。
胴部が詰まって見えることからも、この馬の末脚を生かせるか不安がある。
Pad3star

ロンドンタウン →馬体を見る
幼さが残っているような馬体だが、毛艶は良くて仕上がりは万全。
リラックスして立てており、この馬の先行力を生かせば上位もある。
Pad3star

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東京ダート1600m

Tokyo1600d1

ポケットからの発走でスタート直後に80mほど芝コースを走る。外枠の方が若干長く芝コースを走ることができ、それを利して外側の馬が内側に圧力をかけながらコーナーに突入するため、内側の馬は窮屈になりやすい。ダートコースに入ってすぐの2コーナーは緩く、進路を左に変える程度のもので、実質的な第1コーナーは3コーナーとなる。そのため、スタートから第1コーナーまでの距離は670mと非常に長く、先行馬にとっては息を入れることのできない速いペースになってしまうことが多い。

それでも、フェブラリーSは1分34秒台という芝なみの速い時計で決着することが多く、前に行った馬も簡単には止まらない。全体的にペースが緩むところがあまりなく、スタートからゴールまでスピードを持続することが求められるため、スタミナがないと克服することが出来ないコースでもある。

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フェブラリーSを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb

■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っていた時期がある。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。近年は芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レース・フェブラリーステークスでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。

■2■4、5歳馬が中心
4歳   【3・3・1・29】
5歳   【5・2・3・15】
6歳   【2・1・4・34】
7歳以上【0・4・2・51】

過去10年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が8頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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未来に先回りして予想する(2018年牡馬クラシック番付)

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昨年のちょうど今頃、日本ダービーに先回りして考えるとして、牡馬クラシック戦線の番付を行った。クラシックで活躍するような馬は年内にデビューしていることがほとんどだから、年が明けた現時点で、今年のクラシックを占うことは十分可能である。未来に先回りしてみることで、クラシック戦線の全体像から各馬の力関係、陣営の思惑までがつぶさに見えてくることがあるのだ。

恥ずかしながらも、まずは昨年の番付を振り返ってみたい。

横綱 ムーヴザワールド
大関 レイデオロ
関脇 サトノアレス
小結 キセキ

あの時点でキャリア2戦であったムーヴザワールドを、インパクトを出したいという邪心もあって、横綱に推してしまったことは悔やまれる。素質は確かであり、成長を見越してのものだったとしても、さすがに横綱の評価は少し行きすぎであった。しかし、その他3頭挙げたうちの2頭がクラシックを獲っているのだから、番付全体としては悪くはないと思う。レイデオロの日本ダービーは順当勝ちだとしても、日本ダービーには間に合わなかったキセキが菊花賞を制してみせたのである。私がキセキを小結に推したのは、キャリア2戦1勝、セントポーリア賞で5着に敗れた直後であったのだから、自分の慧眼には驚かされる。

ところが、その未来を見抜く目を馬券には生かすことができなかったことを、正直に告白しておきたい。日本ダービーでは、番付の裏付けもあって、レイデオロの単勝を買うことができたが、菊花賞ではキセキに本命を打つことができなかったのだ。

未来(日本ダービーや菊花賞)に先回りする思考法の本質は、どうしても直近のレースにおける走りや目の前の調教、枠順などに右往左往させられてしまう私たちの点の予想を、競走馬の素質や成長曲線というスパンで見ることによって、線の予想へと変えてゆくことにある。つまり、長い目で見るということだ。格付けをした時点から菊花賞までの間、あらゆるノイズに邪魔をされてしまい、キセキの強さを信じてあげられなかったことは、我ながら情けない。

気を取り直して、今年こそはここに挙げる4頭を最後まで追いかけるつもりで、2018年牡馬クラシックの番付を記しておきたい。

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菊花賞の疲れさえ取れていればアルアイン:5つ☆

☆共同通信杯
グレイル →馬体を見る
やや腹回りに余裕はあって完璧な仕上がりではないが、実に力強いアウトライン。
この時期にしては毛艶も良く、表情も賢そうで、将来性の高さを感じる。
Pad4star

ステイフーリッシュ →馬体を見る
牡馬にしては小柄で線の細さがあり、馬体は完成途上の感は否めない。
ただ、筋肉の柔らかさと気持ちの強さは父ステイゴールド譲りで、この先楽しみ。
Pad4star

カフジバンガード →馬体を見る
胴部には長さがあるが、コロンとして映るのはまだ太目残りであるからか。
これといって特筆すべき点はないが、平均的にまとまって欠点の少ない馬体。
Pad3star

ゴーフォーザサミット →馬体を見る
いかにもハーツクライ産駒らしい、線の細さと後ろ肢の伸びがある。
将来は走ってくるはずだが、現時点での完成度という点では見劣りしてしまう。
Pad3star

☆クイーンS
ツヅミモン →馬体を見る
全体的に3歳牝馬らしい線の細さが目立ち、パワーよりもスピードが勝っている。
胴部には長さがあるため、もしかすると距離が延びた方が良いタイプかも。
Pad3star

ソシアルクラブ →馬体を見る
いかにも良血馬らしい非の打ち所のない好馬体で、走る馬であることは確か。
筋肉のメリハリはもう一歩で、レースを使われつつ絞れてくれば面白い。
Pad4star

マウレア →馬体を見る
この馬も3歳牝馬らしい線の細さがあって、明らかにパワー不足の印象を受ける。
それでも走っているのは血統ゆえか、馬体からは特筆すべき材料はない。
Pad3star

レッドベルローズ →馬体を見る
他の出走馬に比べると、前駆にしっかりと実が入って、力強さでは一枚上の存在。
パワー型の母系が出ているのか、走るディープインパクト産駒らしい馬体。
Pad4star

☆京都記念
ディアドラ →馬体を見る
牝馬離れした骨格のしっかりとした馬体を誇るが、休み明けを感じる仕上がり。
毛艶が冴えないのは時期的に仕方ないとして、もう少し筋肉のメリハリがほしい。
Pad3star

モズカッチャン →馬体を見る
古馬になってもそれほど馬体は変わらず、気持ちの強さで走っているタイプ。
とはいえ、馬体のバランスの良さは素晴らしく、大崩れすることはないだろう。
Pad3star

クロコスミア →馬体を見る
休み明けに加えて厳寒期ということもあり、毛艶は悪く、体調は万全ではない。
やや腰が落ちているように映るのも、トモの実の入りが足りないから。
Pad3star

クリンチャー →馬体を見る
菊花賞以来とは思えないほどリフレッシュされた馬体で、仕上がりも決して悪くない。
筋肉のメリハリも良く、パワーアップしている印象で、スタミナがより生きるはず。
Pad45star

レイデオロ →馬体を見る
凛とした立ち姿で、いつも気持ちが前向きな様子が伝わってきて、賢い馬。
馬体も休み明けとしては良い仕上がりにあり、この馬の力は出し切れる。
Pad45star

ミッキーロケット →馬体を見る
他の出走馬の仕上がり具合と比べると、どうしても力強さに欠け、仕上がりは疑問。
前駆に力強さはあるが、トモの肉付きが物足りず、どこまで粘れるか。
Pad3star

アルアイン →馬体を見る
さすが池江厩舎という素晴らしい仕上がりで、休み明けにもかかわらず完璧な馬体。
距離は2000m前後がベストなはずで、菊花賞の疲れさえ取れていれば勝てる。
Pad5star

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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第31回)

Hitokuti30

アダチさんからクオカードが届いた。ただのクオカードではない。ラッキーライラックの阪神ジュベナイルフィリーズ優勝記念につくられたそれである。つまり、アダチさんはラッキーライラックの一口オーナーということである。アダチさんとは、確か岡山県にある引退馬のリトレーニングを行う吉備高原サラブリトレーニングについて拙ブログにコメントをいただいたことがきっかけで、同郷であることを知ったと記憶している。

彼がラッキーライラックを一口持っていることを阪神ジュベナイルFの直前に知った。残念ながら私は同じオルフェ―ヴル産駒のロックディスタウンの単勝を買っていたため、ラッキーライラックを心から応援することはできなかったが、自分の本命馬が負けてもラッキーライラックが勝ったことでほんの少しだけ救われたものだ。そんな私の気持ちを見透かしたように、アダチさんはアルテミスS勝利時のクオカード、そして阪神ジュベナイルFのクオカードを届けてくださった。

2枚のクオカードを眺めながら、なぜアダチさんはラッキーライラックを選んだのだろうか、という素朴な疑問がふと浮かんできた。あれだけ多くのサラブレッドたちが一口馬主の出資を募っている中で、なぜまだ山のものとも海のものとも分からない、しかも新種牡馬であるオルフェ―ヴル産駒という未知の要素の大きい1頭の1歳牝馬を選び取ることができたのだろうか。運と言われたらそれまでだが、運だけではない何かがあるならば知りたいと切実に思った。ちょうど母系の大切さに着目していたというタイミングも良かった。

実は、ラッキーライラックは今をときめくMy Juliet牝系の馬である。My Julietは自身がアメリカで24勝を挙げただけではなく、子どもたち(特にステラマドリッド)を通して、ラッキーライラックの他、ダイヤモンドビコーやミッキーアイル、アロエリット、テイエムジンソクらを輩出している。しかもここ数年のMy Juliet牝系の勢いは素晴らしい。その流れを知っていて、つまり、もしかするとMy Juliet牝系であるラッキーライラックを血統を重視して選んだのかもしれないと思った。

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アダチさんからは以下のように返答があった。

3年位前から一口馬を選ぶマイルールを決めました。募集カタログのDVDの引き馬を見て決めるのですが、 ①後脚の踏み込みが良いこと 前脚が地面から離れた位置より後脚がどれだけ前に着地しているか?つまりは後脚をどれだけ大きく前に振り出せるかということです。この後脚の動きが大きいほど股関節の可動範囲が広いことになり、一完歩が大きくなります。DVDをスローにしないと判別は難しいです。

②頭が高くないこと
頭はけっこう重いので首を伸ばして支えるのと首を立てて支えるのでは首を伸ばして支える方が力を要すると思います。首を伸ばして歩ける(頭の位置が低い)ということは首差しから胸前の筋肉が発達していることにつながると思います。また、頭を低くしてリズミカルに歩けるということは引いている人とのコミュニケーションが良好だと感じています。つまりは人に対して従順ということですね。以上の集大成がラッキーライラックにつながったと思っています。

あとは資金面ですが私も最初は1/400口から出発しました。1/100口(ラフィアン)にステップアップしてから結構当たり馬(代表はマイネルフロスト)を引けた事で1/40口にステップアップできました。社台・サンデーでもガーネットチャームを引けたことで続けられていると思っています。

アダチさんは血統ではなく馬体を見て、ラッキーライラックへの出資を決めていた。後肢の踏み込みが良く、頭が高くなくリズミカルに歩けるという2つのポイントから馬を探し、見つけたのがラッキーライラックであったということだ。たしかに立ち写真だけ見ても、産駒の馬体の出来にムラがあるオルフェ―ヴル産駒の中では、馬体全体のシルエットが美しく、バランスの取れた好馬体である。さらに動きの良さや気性の従順さも見抜いていたというのだからさすがである。

星の数ほどの名馬を育ててきた、ノーザンファームの元場長である秋田博章氏の「血統だけで決まってしまったら競馬は面白くないよ」、というひと言を思い出した。馬体だけでも血統だけでもない、どちらかではなくどちらも重要なのだろう。馬体か血統かの問いには、卵が先か鶏が先かと同じように、結論は出ない、もしくは出るのはだいぶ先になりそうである。

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京都記念を当てるために知っておくべき3つのこと

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■1■明け4歳馬が断然
過去10年における、年齢別の勝利数と連対率は以下のとおり。

4歳 【4・3・2・24】 21%
5歳 【5・1・6・20】 19%
6歳 【1・5・1・24】 19%
7歳以上【0・1・1・23】 4%

連対率では5歳馬と6歳馬が互角、明け4歳馬がややその上を行く。年齢が高くなるごとに勝率・連対率は低くなっていく傾向はあり、7歳以上の馬に至っては勝ち馬が出ていない。春の中距離戦におけるカギとなるレースだけに、勢いと成長力のある明け4歳馬が出走してきたら注目すべきである。

■2■スタミナ豊富な馬を狙え
京都2200m(外回り)は、スタンド前からの発走となり、最初のコーナーまでの距離は397mと短くも長くもない。1コーナーまでには各馬の位置取りがスムーズに決まることが多く、コーナーを2つ回って、向こう正面にかけて比較的穏やかにレースが進む。しかし、高低差は4.3mと、丘をひとつ越えていかなければならないため、スタミナが問われるレースになる。

このコースで結果を出している種牡馬を見ていくと、ダンスインザダーク、ホワイトマズル、スペシャルウィーク、ジャングルポケット、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ゼンノロブロイ、そしてディープインパクトなど、2400mを越える距離を得意とするステイヤー型の血統である馬がほとんどである。

■3■前走G1レース組に注目
香港ヴァーズ、香港CなどのG1レースも含め、過去10年で7頭が前走G1レースを経て、京都記念を勝利している。前走が昨年末の有馬記念である馬は、一旦少し緩めてから再度仕上げ直すのには最適のローテーションなのであろう。もし前走G1レース(有馬記念)組が出走してこないのであれば、日経新春杯を叩いて、ここが最高潮の仕上がりにある馬を狙うべきである。

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母系からの影響を考えて、ディープインパクト産駒は狙う

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今年度からディープインパクトの種付け料が4000万円に引き上げられた。父のサンデーサイレンスの全盛期を超えたばかりか、米国のタピットや欧州のフランケルを超え、世界最高の種付け料を誇る種牡馬となったのだ。にもかかわらず、いや、だからこそ、英オークスやクイーンエリザベス2世Sを勝ったマインディングや英愛の1000ギニーを制覇したウインターが、ディープインパクトと種付けをするために海を渡ってくるという。かつては種牡馬の墓場とまで言われた日本競馬が、世界のホースマンたちにとって垂涎の的となる血の結晶を手にしているのである。

ちなみに、この種付け料というのは、単なる種付けをするためにかかる費用ではなく、市場の評価という意味が含まれる。それだけの種付け料を支払っても、産駒はそれ以上の価格で売れるし、走って稼ぐこともできる。そして何よりも、それだけの種付け料に見合う、繁殖牝馬が用意されるということ。つまり、マインディングやウインターらを筆頭にした、極めて上質な血統(母系)の裏付けがあるディープインパクト産駒が今年以降も誕生するといことが約束されているわけである。こうして実績のある種牡馬には良い繁殖牝馬が集まり、さらに優れた産駒に恵まれるという好循環が生まれる。もちろん、その逆も然り。

そのディープインパクトとその産駒について、馬体には特筆すべきものはない、というのが正直なところである。ディープインパクト自身がそうであったように、馬体だけを見ても、とてもクラシック3冠を制して凱旋門賞で1番人気になるような馬には思えなかったが、乗ってみて、動かしてみると素晴らしかった。それは体の使い方が上手かったり、バネが良かったり、ランナーズハイになって走る気性的な前向きさといったことによるものであった。走るディープインパクト産駒を選ぶ難しさはこのあたりにある。馬体だけを見ても、どの馬が大物になるかを見極めるのは難しい。

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首の使い方も理想的なクルーガー:5つ☆

☆東京新聞杯
ダイワギャグ二― →馬体を見る
前走時も素晴らしい馬体を誇っていたが、今回も相変わらずの仕上がり。
やや余裕残しながら、馬が走りたいと思える状態を維持している。
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グレーターロンドン →馬体を見る
昨年に比べて、前駆に力強さが出て、母系の影響が表に出てきている印象。
これぐらいパワーが出てくれば、もう少し先行して良いポジションが取れるはず。
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ダノンプラチナ →馬体を見る
芦毛なので分かりにくいのと、冬の時期というのもあるが、筋肉のメリハリに乏しい。
若駒の頃は筋肉の柔らかみを見せながらも、メリハリがあっただけに、やや後退か。
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サトノアレス →馬体を見る
少し力強く立てるようになっているが、2歳時からそれほど成長を感じられない。
欲を言えば、もう少し全体的にパワーアップしてほしく、線の細さを隠せない。
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クルーガー →馬体を見る
前駆の盛り上がりは6歳馬のそれとは思えず、毛艶も黒光りして素晴らしい。
首の使い方も理想的で、立ち姿から走る気に満ちていることが伝わってくる。
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アドマイヤリード →馬体を見る
このメンバーに入ってしまうと、いかにも牝馬という線の細さが目立ってしまう。
冬毛も生えてきており、体調的にもこの馬の力を出し切れる出来にはまだない。
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リスグラシュー →馬体を見る
線の細さや幼い体型はこの馬の特徴であり、それでもバネを生かして走るはず。
あまり馬体の成長がないが、手脚の伸びは相変わらずで距離は延びて良い。
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☆きさらぎ賞
ダノンマジェスティ →馬体を見る
兄アルアインはパワータイプであったが、弟は馬体に軽さがあって走りそう。
全体のバランスも良く、この先、付くべきところに筋肉が付いてくれば楽しみ。
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カツジ →馬体を見る
肩甲骨が立っていて、トモには肉付きが十分と、いかにもマイラーの体型。
この時期にしては馬体の完成度が高く、大崩することはなさそう。
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サトノフェイバー →馬体を見る
胴部には十分な長さがあり、ゼンノロブロイ産駒らしいゆったりとした馬体。
顔つきも良く、手足の形も健康そうで、大物に育ちそうな予感がする。
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オーデットエール →馬体を見る
尾が立って映っているように、気性的に難しさを秘めている馬である。
腹回りに余裕があるように、まだ幼児体形で完成度という点では低い。
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スラッシュメタル →馬体を見る
血統的に長いところが合いそうで、馬体も薄くてスタミナがありそう。
コンパクトにまとまった馬体は、良くも悪くも現時点では完成度は低い。
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レッドレオン →馬体を見る
胴部にはパワーが漲っているが、手脚がスラリと長く、意外と距離はもちそう。
アバラが浮いて映るように、ひと叩きされて、仕上がりは万全である。
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グローリーヴェイズ →馬体を見る
首の位置が高く、全体のバランスや立ち姿としては幼さが目立っている。
胴部にもそれほど長さがなく、距離的には今回が限界ではないか。
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東京新聞杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Tokyosinbunhai

■1■瞬発力のある差し馬
東京競馬場が改修され、最後の直線が僅かに長くなって以来、前半がスローになり、直線に向いたラスト3ハロンでの瞬発力勝負になるケースが多くなった。不良馬場だった2009年と重馬場であった2014年を除く、過去10年間の勝ち馬および2着馬の上がり3ハロンのタイムは以下のとおり。

2007年
スズカフェニックス 33秒3
エアシェイディ 33秒3
2008年
ローレルゲレイロ 34秒9
リキッドノーツ 33秒4
2010年
レッドスパーダ 33秒5
トライアンフマーチ 33秒4
2011年
スマイルジャック 33秒9
キングストリート 33秒8
2012年
ガルボ 33秒6
コスモセンサー 34秒2
2013年
クラレント 33秒0
ダイワマッジョーレ 32秒7
2014年
ホエールキャプチャ 34秒3
エキストラエンド 34秒6
2015年
ヴァンセンヌ 34秒6
アルフレード 34秒3
2016年
スマートレイヤー 33秒5
エキストラエンド 33秒5
2017年
ブラックスピネル 32秒7
プロディガルサン 32秒0

開幕週のため時計が速いということもあるが、それにしても速い上がり時計が求められるレースであることが分かる。道中が極端にスローに流れると、逃げ・先行馬にとっても有利になるのだが、それ以上に瞬発力が身上の差し馬にとっては絶好の舞台になる。対照的に、極限の瞬発力を有さない(速い上がりに対応できない)先行馬にとっては力の出せないレースになりやすい。

■2■スプリンター寄りの馬でももってしまう
東京競馬場のマイル戦は1600m以上のスタミナが必要とされるコースと言われているが、東京新聞杯のように道中がスローに流れるケースにおいては、レースの趣向は全く別物となる。これは例えばヴィクトリアマイルにも当てはまるのだが、道中のペースが極端にスローに落ちると、1600m以上のスタミナを保持していないスプリンター寄りの馬でも何とか最後までもってしまうのだ。

2007年の勝ち馬スズカフェニックスは、(のちに高松宮記念を勝ったように)本質的にはスプリンターだが、道中のペースが緩かったからこそ府中のマイル戦でも勝ち切ることが出来た。同じ舞台の安田記念でも人気になったが、道中のペースが厳しい府中のマイル戦ではスタミナ不足を露呈して、勝ち切ることはできなかった。つまり東京新聞杯では、従来の府中マイル戦のイメージを捨てて、上がり勝負に強いスピード馬を狙ってみるのも一計だろう。

■3■サンデーサイレンスの血を引く馬
ヨーイドンの上がり勝負になる以上、瞬発力勝負に長けたサンデーサイレンス産駒もしくはその直系の産駒に注目しないわけにはいかない。過去6年で8頭の馬が連対していて、3着馬や母父サンデーサイレンスにも手を広げると、さらにサンデーサイレンスの血を引く馬たちがいかにこのレースに強いことが分かる。

そして、上記のスプリンター寄りの馬でももってしまうという傾向を考慮すると、サンデーサイレンス系の中でもフジキセキ産駒や最近でいうとダイワメジャー産駒は、このレースにフィットするのではないか。ではないかと書いておきながら、実は2006年にフジサイレンスが11番人気で勝ってしまっていて残念だが、サンデーサイレンス直仔がいなくなる以上、サンデーサイレンス系の中でも切れとスピード寄りのフジキセキ産駒やダイワメジャー産駒が忘れた頃にやって来ることを覚えておきたい。

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