インティ、強すぎ。


フェブラリーS2019―観戦記―
武豊インティが内からスタートダッシュを決めると、外からサンライズソアは2番手に控え、あっさりと隊列は決まった。前半マイルが48秒0、後半マイルが47秒6のフラットな流れは、昨年のハイラップ(45秒8-50秒2)と比べると、このメンバーにしてはゆったりとしたペース。インティに鈴をつけに行くとバテてしまうかもと思わせる速さと強さがあるからこそ、2着に入ったゴールドドリーム以外の後続の馬たちは手も足も出せなかったというのが総評である。

インティの強さは天性のスピードにある。力んで走ってしまい、引っかかるような一本調子のそれではなく、リラックスして速く走ることができる。前走の平安ステークスもそうであったように、今回も先頭に立っても耳を絞ることなく、道中は8分ぐらいの力加減で走っていることが分かる。このようなスピード馬は、騎手としても乗りやすく、余力を残して直線に向くことができる。これで7連勝となり、唯一先頭でゴールできなかったのは初戦の未勝利戦のみ。その時は外から被せられる競馬であったので、今後、馬群に揉まれてどうかという懸念材料はあるが、スピードがありすぎて外から被せられる場面はなかなかないだろう。つまり、よほどの馬ではない限り、これからもインティをということになる。

武豊騎手は今年最初のG1レースを制したばかりか、現在24勝を挙げてリーディングの首位を走っている。エージェントの問題も大きいが、それ以上に今年の武豊騎手は本人のイメージ通りに乗れている印象が強い。この先、暖かくなって、クリストフ・ルメール騎手やミルコ・デムーロ騎手らが巻き返してくるだろうが、今の好循環を崩さないように騎乗し続けることができれば、今年こそはリーディング争いの一角に加われるはず。そうでなければ盛り上がらないし、日本の若手をもっと引っ張ってもらいたい。当たりの柔らかい武豊騎手とインティは実に手が合っており、このコンビがどこまで勝ち進めるのか見守りたい。

ゴールドドリームは、ルメール騎手にうながされるようにして好位を走り、最後まで良く伸びて、昨年の覇者である面目を保ってみせた。相変わらず馬体は素晴らしく、精神面でも安定してきたことで、確実に末脚を発揮できるようになった。暮れの東京大賞典は一頓挫あった後の一戦で万全ではなかったが、今回は1週間前の追い切りで動いたように、抜群の仕上がりでの出走となった。ルメール騎手もレースの流れを読んで、できる限り前目のポジションを攻めたが、今回は相手が速くて強かった。インティとぶつからないようにレース選択をすれば、まだまだG1を勝てるチャンスと能力は十分に残っている。

ユラノトは福永祐一騎手がコースロスなく立ち回り、実力を発揮しての3着。上位2頭とは力の差があるが、この馬自身も力をつけてきている。キングカメハメハ産駒らしく成長力もあり、今年は充実した1年になるだろう。モーニンは和田竜二騎手が積極的に乗って、4着を確保した。前が止まらない馬場を生かした、渋い騎乗であった。

話題となった藤田菜七子騎手は、コパノキッキングを後方から走らせ、最後の直線で大外から伸びて掲示板を確保してみせた。賛否両論あるだろうが、無理に抑えることなく先行させていたとしても4着が精いっぱい、もしくは大きく崩れていたかもしれない。個人的には、この馬にとっては距離が長いことを補うための後方待機であったが、馬場状態を考慮に入れると、コパノキッキングの行く気に任せて前に行った方が、見せ場はつくれたはずと思う。いずれにしても、これはオメガパフュームにも当てはまるが、古馬と同斤量で走る明け4歳馬にとっては厳しいレースになった。両4歳馬共、やや人気になりすぎた面は否めない。藤田菜七子騎手はこれだけの注目を集めながらも、最後までしっかりと騎乗できていた。あの福永祐一騎手でさえ、初めてのダービーは舞い上がって、キングヘイローで逃げてしまったのだから。

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東京ダート1600m

Tokyo1600d1

ポケットからの発走でスタート直後に80mほど芝コースを走る。外枠の方が若干長く芝コースを走ることができ、それを利して外側の馬が内側に圧力をかけながらコーナーに突入するため、内側の馬は窮屈になりやすい。ダートコースに入ってすぐの2コーナーは緩く、進路を左に変える程度のもので、実質的な第1コーナーは3コーナーとなる。そのため、スタートから第1コーナーまでの距離は670mと非常に長く、先行馬にとっては息を入れることのできない速いペースになってしまうことが多い。

それでも、フェブラリーSは1分34秒台という芝なみの速い時計で決着することが多く、前に行った馬も簡単には止まらない。全体的にペースが緩むところがあまりなく、スタートからゴールまでスピードを持続することが求められるため、スタミナがないと克服することが出来ないコースでもある。

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フェブラリーステークスを当てるために知っておくべき3つのこと

Feb


■1■スピードが求められる
平成14年以降、アグネスデジタル(マイルCS、天皇賞秋、安田記念など)、ゴールドアリュール(ダービー5着)、アドマイヤドン(朝日杯フューチュリティS、菊花賞4着)、メイショウボーラー(皐月賞3着、NHKマイルC3着)など、芝コースで実績のある馬の活躍が目立っていた時期がある。2着馬に目を移しても、平成16年のサイレントディールはシンザン記念を制していて、平成17年のシーキングザダイヤはニュージーランドTを勝っている。近年は芝のG1戦線でも十分に勝ち負けになる実力馬の参戦、もしくは転戦により、フェブラリーSの勢力図が変化してきていることは見逃せない。

なぜ芝コースで実績のある馬が、畑違いのダートG1レース・フェブラリーステークスでも同じような走りを見せることができるのだろうか。もちろん、芝コースで実績のある馬は能力自体が高いのだが、それ以外の理由として以下の2つが挙げられる。

1)東京ダート1600mのコースは、スタート直後に80mほど芝コースを走るから
2)1分35秒台で決着することが多く、スピードが求められるから

1)のスタート直後の芝コースは、確かに東京ダート1600mコース独特のものである。スタート直後80mの芝部分を利して、芝実績のある馬が先手を取って流れに乗ることが出来るということである。しかし、わずかスタート直後80mの芝部分がレースの勝敗を左右するとは思えない。とすると、2)のスピードが求められるという理由の方が大きいのではないだろうか。

東京競馬場のダートコースは砂が浅いため、冬場の時期でも、それほど力のいる馬場にはならない。平成10年は勝ち時計が1分37秒5と、非常に力の必要とされる馬場であったが、さまざまな原因が重なって起こった例外的なものと考えていいだろう。

標準的な馬場であれば、オープンクラスだとマイルで1分35秒台での決着となる。これくらいの馬場状態だと、ダート戦といってもスピードがないと勝負にならず、パワーだけで勝負する生粋のダート馬にとっては苦しいレースになるだろう。スピードの絶対値が高い馬、つまり芝コースでの実績馬が活躍するのは当然といえば当然の結果である。

■2■4、5歳馬が中心
4歳   【4・3・1・25】
5歳   【4・3・4・19】
6歳   【2・1・2・32】
7歳以上【0・3・3・53】

過去10年の年齢別の成績を見てみると、4、5歳馬から勝ち馬が8頭と、若い世代が高齢馬を圧倒している。ダートは馬が痛まないので高齢まで長く好走できるのだが、極限のスピード能力が要求されるフェブラリーSでは、スピード能力の落ちてきた高齢馬のゴマカシが利かず、ある意味において篩(ふるい)に掛けられてしまうのである。

■3■1600m以上のスタミナが求められる
スタートしてから第1コーナーまでの距離が長いため、息の入らない激しい流れになることが多い。そのため、スピードだけではなく、最後の直線でバテずに踏ん張ることのできるスタミナも必要とされる。1600mという数字以上のスタミナを要求されるのは、過去の勝ち馬を見ても明らかである。前述したスピードと、それを持続するスタミナ、そのどちらを欠いてもフェブラリーステークスを制することはできない。

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共同通信杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyoudoutuusinhai

■1■先行馬有利
東京1800mコースは、ポケットから発走して157mで本線に合流する。第1コーナーまでの距離が極端に短いため、無謀なポジション争いはなく、各馬が出たままの平均ペースに流れることが多い。これが「府中の千八、展開いらず」と言われるゆえんである。とはいえ、このレベルで平均よりも遅めに流れると、前に行った馬は簡単には止まらない。力のある馬であれば差して来られるが、先行馬にとって有利なレースである。

■2■瞬発力ではなく持続力&パワー
上記のように、平均ペースで前に行った馬が粘り込むというレースになりやすい以上、ヨーイドンで瞬発力ではなく、スピードの持続力の勝負になる。ビュっと伸びるのではなく、ジワジワと良い脚をどれだけ長く続けることが出来るかが問われるレースと言ってもよいだろう。先週の東京新聞杯に比べ、サンデーサイレンス系の馬の活躍が目立たないのはそれゆえである。また、時期的に芝はやや重い状態なので、パワーに欠ける馬にとっては苦しいレースになる。スピードの持続力とパワーを兼備した馬を狙いたい。

■3■前走は1800m以上
過去10年の勝ち馬のステップレースを見ると、1600m戦からが2頭に対し、1800m以上のレースからは8頭と圧倒的に多い。ごまかしの利かない府中の1800m戦だけに、前走でマイル戦を走っていたようなマイラーではなく、長めの距離を使われてきたスタミナに支えられた馬が活躍するということだ。具体的に言うと、朝日杯フューチュリティS組ではなく、東スポ杯2歳SもしくはホープフルSから臨んでくる馬を上に見たい。


今思えば、G1馬同士の力と力のぶつかり合いだった。

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京都記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotokinen

■1■明け4歳馬が断然
過去10年における、年齢別の勝利数と連対率は以下のとおり。

4歳 【4・4・3・23】 24%
5歳 【5・1・6・19】 19%
6歳 【1・4・1・24】 17%
7歳以上【0・1・0・19】 5%

連対率では5歳馬と6歳馬が互角、明け4歳馬がややその上を行く。年齢が高くなるごとに勝率・連対率は低くなっていく傾向はあり、7歳以上の馬に至っては勝ち馬が出ていない。春の中距離戦におけるカギとなるレースだけに、勢いと成長力のある明け4歳馬が出走してきたら注目すべきである。

■2■スタミナ豊富な馬を狙え
京都2200m(外回り)は、スタンド前からの発走となり、最初のコーナーまでの距離は397mと短くも長くもない。1コーナーまでには各馬の位置取りがスムーズに決まることが多く、コーナーを2つ回って、向こう正面にかけて比較的穏やかにレースが進む。しかし、高低差は4.3mと、丘をひとつ越えていかなければならないため、スタミナが問われるレースになる。

このコースで結果を出している種牡馬を見ていくと、ダンスインザダーク、ホワイトマズル、スペシャルウィーク、ジャングルポケット、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ゼンノロブロイ、そしてディープインパクトなど、2400mを越える距離を得意とするステイヤー型の血統である馬がほとんどである。

■3■前走G1レース組に注目
香港ヴァーズ、香港CなどのG1レースも含め、過去10年で7頭が前走G1レースを経て、京都記念を勝利している。前走が昨年末の有馬記念である馬は、一旦少し緩めてから再度仕上げ直すのには最適のローテーションなのであろう。もし前走G1レース(有馬記念)組が出走してこないのであれば、日経新春杯を叩いて、ここが最高潮の仕上がりにある馬を狙うべきである。

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きさらぎ賞を当てるために知っておくべき3つのこと

Kisaragi

■1■1800m以上のスタミナと持続力
ひとつだけラップ構成から垣間見えるレースの特徴がある。勝ち馬や全体のタイムはほとんど関係ないので、過去10年のラップと前後半4ハロンのタイムだけを時系列に並べてみたい(一番下が昨年度のラップ)。

13.0-11.5-11.9-12.7-12.6-12.2-11.8-11.1-12.1(49.1-47.2) 後傾ラップ
12.8-11.1-11.4-12.3-12.8-12.4-12.0-11.7-12.1(47.6-48.2) 平均ラップ
12.4-11.3-11.6-12.4-12.5-12.0-11.3-11.8-12.3(47.7-47.4) 平均ラップ
13.1-11.5-11.9-12.5-12.7-11.6-11.3-11.3-11.1(49.0-45.3) 後傾ラップ
12.8-11.6-12.2-13.0-12.6-12.2-11.7-10.9-11.9(49.6-46.7) 後傾ラップ
13.0-11.5-11.3-11.6-12.5-12.2-11.9-11.6-12.0(47.4-47.7) 平均ラップ
13.0-11.6-11.7-12.6-12.7-12.1-11.7-11.6-11.6(48.9-47.0) 後傾ラップ
12.9-10.8-11.8-12.0-12.3-12.2-11.7-11.9-11.3(47.5-47.1) 平均ラップ
12.9-11.6-12.0-12.5-12.6-12.4-12.2-11.7-12.2(49.0-48.5) 平均ラップ
12.8-11.9-12.1-12.5-12.0-12.1-12.2-11.5-11.7(49.3-47.5) 後傾ラップ

前後半のラップの差が1秒以上ない場合を平均ラップとして考えると、過去10年中で5レースが後傾ラップとなる。それ以外の年のレースは平均ラップで流れていて、スローペースになりやすい近年の傾向を考えると、中距離としてはかなり珍しい部類のレースに入る。

なぜこのような平均的な流れになるかというと、京都1800m(外回り)というコースの形態に理由がある。京都1800mは、向う正面を延長したポケットの最深部からスタートするため、スタートから最初のコーナーまでの距離がなんと912mという長さになる。つまりレース全体距離の半分が最初の直線に費やされるということだ。

これだけ直線が長いと、どうしても逃げ・先行馬が息を入れずに気分良く行ってしまうため、前半部分が速くなりやすい。しかし、その代わりに後半が遅くなるかというとそうでもなく、3コーナーを回ってからゴールまでは下り一辺倒になるので、後半も同じように速い上がりでの勝負となる。つまり、全体的に淀みのないラップが刻まれ続ける、厳しいレースになるということだ。

よって、このレースを勝ち切るためにまず問われるのは、1800m以上のスタミナである。過去の勝ち馬から菊花賞馬が2頭、ダービー馬が1頭出ていることは、あながち偶然でもないだろう。そして、もうひとつ問われるのは、速いラップを長く刻み続けることの出来る持続力である。マイル戦でスピードを生かす競馬を得意とする馬や、一瞬の差し脚で勝負する馬は狙いを下げた方が賢明である。

■2■2歳時に無理をしなかった素質馬を狙え
過去の優勝馬だけではなく、連対馬からもG1ウィナーを輩出しているように、クラシックへ向けての試金石となる一戦。勝ち馬の前走だけを見ると、G1からが2頭(レインボーペガサス、アメリカズカップ)、G3レースからが3頭(アサクサキングス、リーチザクラウン、タマモベストプレイ)、オープンからが3頭(アグネスゴールド、ワールドエース、トーセンスターダム)、それ以外の6頭は500万下レースもしくは新馬・未勝利戦を勝った後の連勝となっている。つまり、特に前走の格はあまり関係がなく、ここに狙いを定めて出走してくる、2歳時に無理をしなかった素質馬を狙うべき。

■3■キャリア2~4戦の馬
過去10年間の勝ち馬のうち、9頭までがキャリア2~4戦のゾーンであった。上述のように「2歳時に無理をしなかった素質馬」という観点からは、キャリアが5戦以上の馬は外れるだろう。かといって、さすがにキャリア1戦の馬では勝ち切るのは難しい(2013年のリグヴェーダのように)。つまり、キャリアが少なすぎても多すぎても、このレースを勝つための資質という点からは遠ざかっていくということである。

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パドックで馬を見て、馬券を当てる!(中編)

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パドックで馬を見ても分からない。それは正直な考えであり感想だろう。ここで言う分からないとは、走る走らないを見極めるのは難しい、つまりパドックで馬券を当てるのは至難の業であるということだ。日々馬と関わっているプロフェショナルでさえ、「パドックを見ても分からない」と明言する。

トップトレーナーの藤沢和雄調教師は、「馬体は見ません。鞍を付けてゼッケンを置いてしまうと私の目には分かりづらいから」と言い、伊藤雄二元調教師は、「これだけ長いこと競馬に携わっている私でも、分かりませんと答えるしかありません」と難しさを語っていた。

『武豊TV』に出演した松永幹夫調教師は、地方競馬のパドックで人気馬の歩様がおかしいことを発見し、絶対に来ないと踏んで、ほくそ笑んで馬券の対象から外したところ、その馬がブッチ切って勝ってしまったという笑い話をしていた。このような話は数え切れないほどある。

谷中公一元騎手は、著書『ファンが知るべき競馬の仕組み』の中で、パドック解説者についてこう語る。「意地の悪い仮定をしてみよう。一切のデータを渡さず、オッズも見せず、パドック解説者に馬の良し悪しを語ってもらったとする。結果はまず間違いなく、メチャクチャになると思う。少なくとも僕は、血統や実績を知らないまま、勝ち馬を見抜くことはできない。明らかにダメな馬は分かる。しかし、どの馬が勝つか、ということまではわからない」 とても正直な意見だと思うし、私も同感である。

つまり、馬体や馬の動きや仕上がりだけを見極めることができても、どの馬が走る(勝つ)のかにはたどり着かない。なぜならば、能力の存在があるからである。どれだけ馬体や仕上がりが良くても、能力の足りない馬は走らない。その逆もまた然りである。パドックを見ても、その馬の走る能力は分からない。

それは馬の心理・精神状態においても同じである。もし馬の心理・精神状態が分かっても、その走る能力は分からない。大前提としては、馬の走る能力の差がある程度は分かっていた上で、どの馬がその能力を発揮できるのか、または発揮できないのかを判断するのがパドックを見るということなのだ。それでは、どのようにして馬の能力を測るのか。これは私の経験上の考えだが、パドックを見て馬券を買うときには、あまり出走馬のことを詳しく知りすぎていても良くない。余計なことを知っていると、先入観を持って馬を見てしまう。素直にその馬自身を見れなくなってしまうのである。

だからこそ私は、中央競馬の下級条件や地方競馬、海外の競馬場で馬券を買うときにこそ、パドックを見る。そもそも私はパドックの見方をアメリカの競馬場で修行させてもらった背景があるため、全ての出走馬の情報がほとんどないという前提でパドックを見る。情報があると、迷ってしまうことの方が多い。

とはいえ、たとえば出走馬10頭の情報が全くない中で、パドックを歩いている10頭の中から勝ち馬を選ぶのは難しい。アメリカの競馬場で右も左も分からない中、パドックを見始めたときは、真面目にそうしていたが、能力が分からないのでなかなか当たらなかった。どうすればよいのかと自問自答した。

余計なことを知りすぎてしまうと、馬を素直に見ることが難しくなる。しかし、全く知らなければ、走る能力の優劣が分からず、馬券につながらない。たどり着いた答えは簡単で、オッズを見るということだ。どの競馬場にもある、電光掲示板やテレビモニターに映し出されている各馬のオッズを見ることだ。

ここでがっかりした方も、ため息をつかれた方もいるだろうし、なるほどと思われた方もいるだろう。パドックを見るときには、最低限の情報として、オッズだけは知っておくべきである。オッズとは、その競馬場のそのレースにおける出走馬の優劣を極めて客観的に示す値なのだ。

ただし、ご存じのとおり、競馬のレースはオッズ通りには決まらない。人気のある馬は好走する確率は高く、人気のない馬は低いのは確かだが、オッズ通りには決着しない。それは競馬のレースや走るサラブレッドが生き物であるからである。サラブレッドも能力どおりに走ることができない日もあるのだ。

オッズという数字だけを頼りに、パドックを歩く馬たちの優劣や能力の凸凹を頭に入れながら、馬の心理・精神状態そして性格を見る。そうすることで、実力を素直に出し切れそうな人気馬とそうでない人気馬が見極められてくる。逆に、能力が劣る馬については、たとえ良く見えても馬券は買えない。

このあたりは意見が分かれると思うが、パドックは力のある馬が今日は力をきちんと発揮できるかどうかを見極める場であり、能力の劣る馬が激走することを予見できる場ではないと私は思う。つまり、パドックでは穴馬を見つけるのではなく、勝てる能力のある馬たちがどのような走りをするのかを見るのだ。

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根岸Sを当てるために知っておくべき3つのこと

Negisis

■1■差し馬有利
過去のレースを観ると、差し馬の活躍が目立つ。サウスヴィグラスとメイショウボーラーが押し切ったレースでさえ、2着には差し馬が突っ込んできている。ただ単に、この2頭は圧倒的に力が抜けていたということで、基本的には差し馬が有利な展開になりやすい。そのことは、過去11年(中山で行われた2003年は除く)のレースラップを見てみれば明らかである。

2008年 ワイルドワンダー
12.2-10.7-11.4-12.0-11.9-12.0-12.5(34.3-36.4)H
2009年 フェラーリピサ
12.2-10.6-11.3-12.1-12.1-11.6-12.2(34.1-35.9)H
2010年 グロリアスノア
12.4-11.5-11.7-11.8-11.8-12.0-12.5(35.6-36.3)M
2011年 セイクリムゾン
12.4-11.2-11.6-12.1-12.0-11.8-11.9(35.2-35.7)M
2012年 シルクフォーチュン
12.5-11.2-11.6-12.1-12.1-11.8-12.2(35.3-36.1)M
2013年 メイショウマシュウ
12.5-11.5-11.7-12.3-11.9-11.8-12.0(35.7-35.7)M
2014年 ゴールスキー
12.6-11.1-11.6-12.0-11.9-11.8-12.4(35.3-36.1)M
2015年 エアハリファ
12.7-10.8-11.8-12.3-11.9-11.9-12.0(35.3-35.8)M
2016年 モーニン
12.4-10.9-11.3-11.8-11.9-11.5-12.2(34.6-35.6)H
2017年 カフジテイク
12.2-11.0-11.8-11.9-11.9-12.0-12.2(35.0-36.1)H
2018年 ノンコノユメ
12.3-10.6-11.0-11.8-12.1-11.7-12.0(33.9-35.8)H

2010年から16年まではミドルペースに流れているが、基本的にはペースが速くなりやすく、展開という面においてはスプリント戦であるガーネットS(昨年で廃止)とは性格がわずかに異なる。ガーネットSは前半3ハロンが32秒台後半から33秒台で流れ、後半3ハロンがガタっと37秒台に落ちる、前後半の落差の平均が4.5秒という「上がり不問」のレースである。それに対し、根岸Sは前半3ハロンは34秒台から35秒台で流れ、後半3ハロンは36~7秒あたりに落ちるが、前後半の落差の平均は約2秒という、「普通のハイペース」である。

ガーネットSのような「上がり不問」のレースでは、直線に向いた時には全ての馬がバテてしまっているような状態なので、前に行った馬がそのまま残りやすい。しかし、根岸Sのような「普通のハイペース」では、後ろからレースを進めた馬は脚が十分に溜まっているので、ハイペースで前が潰れた時に一気に襲い掛かることが出来るということだ。

■2■キャリアを積んだ高齢馬が有利
ほとんどの重賞においては、サラブレッドとして最も充実する4歳馬が力を発揮することが多いのだが、根岸Sに関しては5歳馬が優勢となっている。過去10年間の連対率は以下のお通り。

4歳【2・2・1・11】   25%  
5歳【4・4・2・21】   26%
6歳【3・2・2・38】   12%
7歳以上【1・2・5・57】 5%


つい1ヶ月前までは3歳であった4歳馬が、キャリアを積んだ歴戦のダート馬にわずか1kgの斤量差で挑むのは、まだこの時期では苦しいと解釈するべきであろう。メイショウボーラーが勝利したように、4歳馬に勝ち目がないというわけではないが、苦戦を強いられることは間違いない。逆に考えると、ここで連対を果たせるような4歳馬は成長が見込める本番フェブラリーSでも好勝負になるということだ。

■3■好走馬の前走距離に変化あり
10年前は前走ダート1200m戦組の中から勝ち馬が出ることが多かったが、ここ最近は前走で1400m以上の距離を走っていた馬の好走が目立つようになってきた。過去6年における前走距離別の着順は以下のとおり。

1400m未満【1・2・0・35】 連対率8%
1400m以上【5・2・6・42】 連対率13%

スプリントとマイルの中間的な距離だが、根岸Sに関して言えば、勝ち切るために1400m以上をこなせるだけのスタミナがまず問われるということである。

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AJCCを当てるために知っておくべき3つのこと

Ajcc

■1■やっぱり前に行ける馬が有利
12.3-11.8-12.5-12.2-12.7-12.4-12.0-12.1-11.6-11.7-12.6(61.5-60.0)S
12.3-11.3-12.7-12.2-12.0-12.4-12.4-12.2-11.9-11.2-12.0(60.5-59.7)M
13.0-11.9-13.0-12.8-12.7-12.5-11.8-11.4-11.5-11.3-12.3(63.4-58.3)S
12.6-11.3-13.4-13.2-13.3-12.5-12.4-12.3-12.1-12.0-12.2(63.8-61.0)S
12.3-11.5-12.2-11.6-12.1-12.2-12.4-12.5-12.1-11.5-12.7(59.7-61.2)H
12.5-11.1-12.9-12.2-12.4-12.3-11.9-12.3-12.4-11.9-12.1(61.1-60.6)M
12.6-11.7-13.4-13.2-12.1-11.9-12.1-12.0-11.4-11.2-12.0(63.0-58.7)S
12.3-11.2-12.8-12.2-12.3-12.0-12.0-11.8-11.6-11.8-12.0(60.8-59.2)S
12.6-10.8-12.4-11.9-11.9-12.3-11.8-11.9-12.2-11.8-12.3(59.6-60.0)M
12.8-11.2-12.3-12.5-12.5-12.0-12.2-11.8-11.8-12.1-12.1(61.3-59.0)S

前半が上りで、後半が下りというアップダウンの影響も大きいのだが、過去10年間のラップタイムを見るだけで、スローペースになりやすいことが分かる。同じ条件で行われるオールカマーほど極端ではないが、それでもやっぱり前に行ける馬が有利になる。

■2■長くいい脚を使えるタイプ
中山2200mコースの特性として、第2コーナーから最終コーナーにかけて、フォルスストレート(偽直線)を約500m下って最後の直線に向かうことになる。ラスト1000mのラップが速いのはそういうことでもあり、良い脚を長く使えるタイプの馬に適した舞台である。過去の勝ち馬を見てみると、マツリダゴッホしかり、ネヴァブションしかり、瞬発力勝負では分が悪いが、スピードを持続させる力に富んだ馬が強い。

■3■イマイチくんを狙え
古くはマチカネタンホイザやマチカネキンノホシ、エアシェイディから、最近ではディサイファやタンタアレグリアまで、大レースではあと少しパンチ力が足りない馬たちが、AJCCでは見事に勝ち切ったケースが多い。時期的にG1級の馬が出走してこないことで出番が回ってくること、そして、現代の主流の瞬発力とスピードではなく、スタミナとパワーという反対のベクトルを問われるレースになりやすいことが理由として挙げられる。他のレースではなかなか勝ち切れなかったイマイチくんをここで狙ってみるのも面白い。

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パドックで馬を見て、馬券を当てる!(前編)

Paddock01

今年はパドックを見ることを通して、馬券を買っていきたい。血統や展開、騎手、ポジション、枠順、馬場状態、コース、調教など、馬券を買うための要素は星の数ほどあり、何を重視するかは人それぞれ。予想法には正しいも間違っているもなく、好き嫌いというよりは、自分に合っているかどうかだろう。

私も例にもれず、およそ30年前に競馬を始めて以来、ありとあらゆるファクターを研究し、予想に取り入れてきた。馬体重だったこともあれば、調教であったこともある。厩舎のコメントを重視していた頃もあったし、枠順やポジションばかりを観ていた時期もある。それはそれで、実となり学びとなった。どのファクター(要素)から予想をしても、競馬は面白いし、奥が深い。馬券も当たったり、外れたりする。ひとつのファクターを極めていくことも大切であり、また様々なファクターを通して多面的に競馬を観てみることも大事だと思う。同じレースでも、ファクターが違えば、見えるものが異なるのである。

それでも私が今年、パドックを見ることにこだわろうと考えているのは、それなりの手応えがあるからである。たくさんのファクターの中でも、パドックを見て予想することに関しては、もしかすると、他人には見えていないけれども自分には見えているものがある、という確信めいた感触があるのだ。

ここ数年は、競馬関係者の方々と一緒にパドックを見ることが増えてきた。競馬評論家や予想家、生産者、調教師など、ファクターによっては私なんかより圧倒的に知識も経験も豊富な方々である。彼らと話をしたり、教えてもらったりしながら、自分には見えていない世界がまだまだあることを学んだ。しかし、唯一と言っても良いかもしれないが、パドックで馬を観て、馬券と連動させることにおいては、私に一日の長があるのではないかと思える場面が多かった。それは私の方が馬を見れるということではなく、私の見かたと彼らの見かたが違うということ。それゆえに見えているものが違うのである。

私はパドックにおいて、競走馬の心理や精神状態を見る。馬体の仕上がりや歩様に関しては、ほとんど見ないと言っても過言ではない。おまけ程度である。走る能力自体はパドックを見ても分からない。脚元がモヤモヤしていたり、蹄の具合が悪かったりしても、脚をひきずっていても、走る馬は走ってしまう。

にもかかわらず、競馬やサラブレッドに詳しければ詳しいほど、相馬眼に優れた人であればあるほど、馬の身体や動きを見てしまう。たしかに彼らには馬の筋肉や関節の構造やつき方から、歩様の素晴らしさやぎこちなさまで見えるのだろう。経験や積み重ねの賜物であり、簡単に真似できるものではない。相馬眼があることが、馬券には結びつきづらいことが問題なのである。良い馬と悪い馬を見分けること、走る馬と走りそうにない馬を見極めることが、実際のレースの着順にはつながらないことが多い。パドックで馬の馬体や動きを見て、そのレースで勝つ馬を的中させることは極めて困難なのである。

かつてマイネルの岡田総帥が、パドックで歩く馬を見て予想をするというイベントが渋谷で行われたことがあった。岡田総帥といえば、泣く子も黙る相馬眼の持ち主である。彼に見込まれて大成した安馬は数知れず。岡田総帥がパドックを見て予想をするのだから当たらないわけがない、と誰しもが思った。ところが、結果は散々なものであったという。馬券はほとんど当たらなかったのだ。がっかりした馬券ファンも少なくなかったはず。私も当時はそんなものかと思ってしまったが、今となっては違う考え方を持っている。岡田総帥は馬を見れないのではなく、私たちには見えないものまでが見えているのだ。しかし、そのことが馬券に結びつくかといえば結びつかない。ただそれだけの話である。馬を見れることとパドックで馬を見て予想をすることは、全く違う能力なのである。私たちはどこかでその2つを一緒に考えてしまっているが、そうではない。パドックで馬の馬体や動きを見ても、馬券は当たらないのだ。

馬を良く見れる(見ている)競馬関係者にとって、パドックで良く見える馬がレースでは走らず、私にとってパドックで良く見える馬が好走するのかというと、私は馬体や動きをほとんど見ていないからである。パドックにおいては、馬の心理や精神状態の方が、レースの結果に明らかに結びつくのである。もちろん、馬の肉体面と精神面を切り分けて見ているわけではない。競走馬の肉体と精神は密接につながっているため、完全な切り分けは難しい。どちらをパドックで重視するかというと、私は精神面に重きを置いているということ。肉体的に苦しい・痛いところがあれば、精神的にも表出すると考えている。

見るべきポイントは、その馬がこれからレースに行って、自分の持っている力を出し切れる精神状態にあるかどうか。我を忘れるほど入れ込んでいてもダメだし、走る気が全くないほど落ち着いていても良くない。怖がりすぎても、緊張しすぎても、レースに行っては力を出し切れないで終わってしまう。実はそれほど難しくないパドックの見かたなのである。それでも、見ているものが違うからこそ、それが私のパドックで馬を見て予想をするという点においての差別化になる。馬を見れないと思っている競馬ファンには安心してもらいたい。パドックでは馬体や歩様を見ることができなくても馬券は当たるのだ。

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日経新春杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Nikkeisinsyunhai

京都の2400mはスローの瞬発力勝負になりやすい典型的なコースである。スタートしてから最初のコーナーまでが597mとかなり長いため、無理な先行争いもまずなく、1コーナーに入るとひと息入る。最後の直線が長いことを考えると、向う正面で自ら動く馬もさほどおらず、通常、各馬が動き始めるのは丘の坂下から。そこからラスト4ハロンの上がり勝負になる。

実際に過去10年間の日経新春杯のラップタイムを見てみると、その傾向がよく分かる。

2009年 テイエムプリキュア
12.7-11.3-11.7-12.7-12.7-12.6-12.6-12.1-11.6-11.9-11.9-12.8(73.7-72.9)M
48.4-50.0-48.2
2010年 メイショウベルーガ
12.7-10.3-11.0-12.4-12.5-12.4-12.3-12.9-12.1-11.9-12.1-11.8(71.3-73.1)H
46.4-50.1-47.9
2011年 ルーラーシップ
12.6-10.8-10.8-12.7-13.2-12.6-12.6-12.9-11.9-11.1-11.6-11.8(72.7-71.9)M
46.9-51.3-46.4
2012年 トゥザグローリー
12.3-11.0-11.3-12.2-12.3-12.5-12.4-12.8-11.8-11.5-11.7-11.9(71.6-72.1)M
46.8-50.0-46.9
2013年 カポーティスター
12.5-11.6-11.8-12.2-12.3-12.3-12.5-12.5-12.1-11.9-11.6-11.7(60.4-59.8)M
48.1-49.6-47.3
2014年 サトノブレス
13.1-11.5-11.3-12.3-12.0-12.8-12.5-12.2-12.0-11.9-11.0-11.8(60.2-58.9)S
48.2-49.5-46.7
2015年 アドマイヤデウス
12.8-11.3-11.6-12.4-12.4-12.3-12.6-12.7-12.3-11.6-11.3-11.5(60.5-59.4)S
48.1-50.0-46.7
2016年 レーヴミストラル
13.1-11.2-11.8-13.0-12.9-12.4-12.8-12.0-11.6-11.7-11.8-11.6(62.0-58.7)S
49.1-50.1-46.7
2017年 ミッキーロケット
12.8-11.5-11.3-12.2-12.4-12.3-12.3-12.5-12.0-12.5-11.8-12.1(60.2-60.9)M
47.8-49.2-48.4
2018年 パフォーマプロミス
12.9-11.4-11.7-13.0-13.0-12.6-12.3-12.5-12.3-11.6-11.4-11.6(62.0-59.4)S
49.0-51.1-46.9

前後半のラップタイムから判断すると、ハイペースとなったのは2010年だけで、それ以外の年は、ミドル~スローペースとなっている。何よりも注目すべきは、前半中盤後半に分けた800mずつのラップタイムである。京都2400m外回りで行われる日経新春杯の特徴的な流れとして、「速緩速」もしくは「緩緩速」というリズムのレースが多く目立ち、典型的な上がり4ハロンの競馬になっていることが分かる。

以上のことから、3つのポイントが導き出される。

①内枠有利
②上がりの競馬に強い馬
③サンデーサイレンス直仔の産駒

①の内枠有利は言うまでもない。道中がこれだけスローに流れやすい以上、4つのコーナーで外々を回されてしまう外枠を引いた馬はロスが大きいということである。すんなり前に位置できる脚質の馬であれば大した問題ではないが、ギリギリまで脚を溜めて瞬発力勝負に賭けたい差し馬にとっては、内枠は願ったり叶ったりの枠になる。

3コーナーの丘の坂下から一気に動き始めるレースになりやすい以上、追っつけて伸びるような馬ではなく、一気にトップギアに入り、②上がりの競馬(ラスト4ハロンのスピード勝負)に強い馬にとって有利になる。スタミナよりも、折り合いさえつけばスピードの爆発力の方が問われるということである。

そういった意味において、③のサンデーサイレンス系の産駒が得意とする舞台であることが分かる。サンデーサイレンス直仔がいなくなった以降のサンプルは少ないが、それ以前の4年間では勝率15%、連対率26%という圧倒的な数字を残していた。今後は父から瞬発力を受け継いだ、サンデーサイレンス直仔の産駒、または母の父がサンデーサイレンスという血統の馬にも期待が出来るだろう。

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京成杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Keisseihai

■1■先行馬にとって有利なレース
12.6-11.1-13.1-13.0-13.0-12.2-12.5-11.9-11.4-12.4(62.8-60.4)S
12.6-11.6-13.4-12.2-12.5-12.1-12.2-11.4-11.4-12.2(62.3-59.3)S
12.5-10.7-12.6-12.0-13.0-12.6-12.9-12.0-12.4-12.2(60.8-62.1)H
12.1-11.5-12.6-12.6-13.2-12.6-12.6-11.7-11.6-12.2(62.0-60.7)S
12.5-11.1-13.6-12.7-13.3-12.6-12.6-12.4-11.4-11.4(63.2-60.4)S
12.6-11.0-12.4-12.0-12.3-11.9-12.1-12.1-12.1-12.4(60.3-60.6)M 2011年
12.4-10.8-11.9-12.3-13.0-12.7-12.3-11.8-11.7-11.7(60.4-60.2)M
12.6-11.0-12.6-11.8-13.0-13.1-12.7-11.9-11.6-12.0(61.0-61.3)M
12.4-11.0-12.9-11.7-12.6-11.7-12.0-11.9-12.3-12.6(60.6-60.5)M 2014年
12.4-10.8-13.1-12.5-13.1-12.7-12.0-11.7-11.7-12.3(61.9-60.4)S
12.7-10.8-13.1-12.4-12.8-12.0-11.9-11.7-11.8-12.2(61.8-59.6)S
12.6-11.2-13.1-12.1-12.6-12.2-12.4-12.2-12.0-12.1(61.6-60.9)S
12.5-10.7-12.2-11.8-12.5-12.4-12.1-12.5-12.3-12.2(59.7-61.5)H 2018年

過去10年のラップを見てみると、2011年と2014年、2018年以外のほとんどのレースにおいて、13秒台のラップが続出しており、一様に、序盤、中盤が緩んでいることが分かる。4つコーナーを回る中山2000m戦のコースの形態上、仕方のないことではあるが、これだけ緩むと前に行った馬にとっては明らかに有利なレースになる。スッと先行できない、器用さに欠ける馬にとっては厳しいレースとなる。

■2■パワー優先
上がり時計も掛かっていることからも分かるように、この時期の中山競馬場の馬場は、通常に比べて重く、力を要する状態になる。そのため、当然のことながら、2000mという字ズラ以上のスタミナも問われる。アドマイヤベガ、マーベラスサンデー、ステイゴールド、ブライアンズタイム、マヤノトップガンなど、ダートや長距離戦にも実績のある種牡馬の産駒が、このレースで活躍しているのも頷ける話である。つまり、スピードや瞬発力という要素ではなく、パワーとスタミナを有しているタイプの馬を狙うべきである。

■3■意外や外枠有利
道中が緩む小回りコースにもかかわらず、真ん中よりも外から発走し、馬群の外を回った馬の方に軍配が上がっている。これは時期的に馬場の内側が傷んで(荒れて)きているということだけではなく、まだキャリアの浅い馬たちが大勢を占めているため、外枠から外を回ってスムーズに走られた方が力を出し切りやすいということを意味している。ダービーを豪快に差し切ったエイシンフラッシュでさえも、このレースでは2、3番手の外に付けて、スッと抜け出す競馬をしていたことを忘れてはいけない。

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シンザン記念を当てるために知っておくべき3つのこと

Sinzankinen

■1■朝日杯フューチュリティS好走組優位
この時期に行われる3歳重賞ということもあって、朝日杯フューチュリティSで結果を出せなかった居残り組みと、これから上を目指す素質馬のぶつかり合いという図式となる。過去10年の戦績から見ると、完成度が高い朝日杯フューチュリティS組が3勝、2着2回とやや有利で、特に朝日杯フューチュリティSで好勝負していた馬が順調に出走してくれば、ほぼ間違いなく勝ち負けになる。

■2■前々で競馬が出来る瞬発力に富んだ馬
同じ時期の同条件で行われる京都金杯と比べ、頭数が少なくなることもあって、ペースはスローに落ちることが多い。開幕2週目で前が止まりにくい馬場であることも含め、前々で競馬が出来る瞬発力に富んだ馬にとってはレースがしやすい。

また、この時期の3歳馬にとって、京都の外回りマイル戦は厳しいレースである。よって、1600mの距離を走ったことのない馬にとっては苦しいレースとなることは避けられない。ちなみに、連対馬20頭中19頭に1600m以上の出走経験があった。

■3■素質馬が集まるジョッキーに変化あり
武豊騎手が1997年から2006年までの10年間で6勝と圧倒的な勝率を誇っていた。2007年も武豊騎手から岩田騎手に乗り替わったもののアドマイヤオーラが勝ったように、武豊騎手にこの時期の素質馬が集まりやすかったと考えられる。しかし、2007年、2008年と岩田康誠騎手と安藤勝己騎手のワンツーが連続したように、この年を境として流れが大きく変わった。もう少し生々しく言うと、各陣営の武豊離れ(武豊騎手一辺倒ではなくなってきているということ)が進んだ。そこから最近は浜中俊騎手が4勝を挙げて世代交代かと思いきや、2015年はなんと武豊騎手がグランチャーレで勝利し、年間100勝を超える復活を見せた。ここ最近で勢いのあるジョッキーに乗ってみるのもひとつの手かもしれない。

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集中連載:現代のコアな競馬ファンがすなる一口馬主というものを(第32回)

Hitokuti32

この連載を始めてから、ずいぶん長い歳月が流れた。私の初出資馬となるクインアマランサスはもう5歳になる。1歳時に見初めてから4年が経ったということだ。その間にたくさんのことがあった。個人的でここには書けないようなことばかりだが、良いも悪いも、一人の人生の中で起こるであろう程度の出来事が起こったということだ。私の人生に何があっても競馬が続いていくように、出資馬が走っている限り一口馬主ライフも続いていく。

しばらく連載が書けていなかったのは、忙しかったからというよりも、慣れてしまったからだろう。見直してみると、昨年の2月以降書いていないということは、およそ1年間、私の心は一口馬主ライフから離れていたことになる。初めて子どもが生まれて、4、5歳ぐらいまでは写真やビデオを撮ったり、子どもの様子を友だちや知り合いに発信したりする熱狂の時を過ぎてしまったという感覚に近いのかもしれない。決して熱が冷めたのではなく、一口馬主ライフとはこのようなものかと平常心に戻ったということだ。

クインアマランサスや2頭目の出資馬であるジャスパーゲランが、トントンと勝ち上がったり、重賞やG1レースに出走するようなことがあれば、また違った高揚があったのかもしれない。横断幕を張ったり、口取り写真に収まったり、ゼッケンを手に入れたりと、出資馬が活躍することによって体験できる喜びを味わえたのかもしれない。しかし、この2頭に関しては、自分の子どもがそうであるように、私の期待とは外れてきてしまっている。それは年月が経てば経つほど、傾きの違う線が少しずつ離れていくように、理想と現実は確実に違うものとして目の前に現れている。

そこには絶望も失望も全くなく、そのようなものであると最初から分かっていたことが、実感できるほど近くにやってきたということだ。実際に当事者として経験してみないと手に入れることができない現実であり、その現実を身をもって知れたことは価値があると思う。その現実から何を学び、今持っているものを工夫することによって、どうすればさらに楽しむことができるかを考えてみたい。そして、最も大切なのは、それでも夢や希望を失わないことだ。あきらめないで関わっていくと、思わぬチャンスが生まれることがある。

そう思わせてくれたのはジャスパーゲランである。3歳新馬戦でデビューして14着と大敗したのち、交流戦を求めて園田、笠松、金沢競馬場を旅して、ようやく金沢で初勝利を挙げることができた。競走生命を長めることができたのもつかの間、次走では再び12着と敗れた上、脚元の異常が発覚し、およそ半年の休養を取ることになったのだ。復帰戦の阪神ダート1400m(500万下)では、坂路で52秒台のタイムが出ていたので密かに期待していたにもかかわらず、レースの流れにまったく付いていくことができず15着とブービーの結果で終わってしまった。

「休養明けの一戦で最後は息が保たなかったにしても、追い切りの動きから道中はもう少し付いていけると思ったのですが…。距離が合わないわけではありませんし、現状、中央のこのクラスだとまだまだレース慣れが必要なようです。この後は障害転向も予定されているとのことでしたが、調教の走りから器用さは感じられるので、飛越は上手かもしれません。試してみる価値は十分にあると思います。私の力及ばず申し訳ないですが、ジャスパーゲランの新たなステージでの活躍を願っています」(高野友和調教師)

この結果を受けて陣営の取った決断は早かった。出資者でひいき目のある私でさえ、この馬は走ることで食べていけないと分かったのだから、シビアな目で見れば、競走馬としては失格という烙印を押されて仕方ない。ところが、私にはなかった選択が提示されて驚いた。転厩と障害転向の可能性である。美浦の厩舎に転厩し、環境が変わることはプラスに働くかもしれない。何よりも関東の競馬場で走ってくれると、生で彼の走りを見ることができる。障害転向はオジュウチョウサンの影響があるのかもしれないが、その手があったかと思わせる、あきらめかけていた自分が恥ずかしくなるような、素晴らしい視点である。もしかするとジャスパーゲランは第2のオジュウチョウサンになるかもしれない。これでもう少し夢と希望を持って生きていけるような気がする。

クインアマランサスは走りながら休み、休みながら走りをして、年始にようやく11戦目を迎える。一時は1000万下で3着に食い込んだこともある頑張り屋さんだが、モレイラ騎手が乗って500万下で敗れてしまったときは、さすがに目を覆ってしまった。この馬がダートでトントンと勝ち上がって、交流重賞を盛り上げる存在になってもらいたいと願ってきたが、今年の春がラストチャンスとなるだろう。あきらめたわけではない。あきらめた時点で勝負は終わってしまう。ここからが勝負である。そう自らを鼓舞しつつ、クインアマランサスの走りを見守りたい。

発走は1月5日(土)の京都第6レース。1枠2番と絶好の枠を引いた!

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京都金杯を当てるために知っておくべき3つのこと

Kyotokinpai

■1■マイル戦に実績があり、マイル以上のスタミナを持つ馬を狙え
主なステップレースは、朝日CC(1800m)と阪神カップ(1400m)になり、マイル以上のスタミナを持つ馬とマイル以下の距離でスピードを発揮する馬とが、マイル戦の舞台で激突することになる。京都のマイル戦というコース設定を考えると、どちらかといえば朝日CC組を上に取るべきだが、33秒台の速い時計で決着することが常なので、スピード勝負にも対応できる裏づけがないと厳しい。そういった意味では、マイル戦での実績(勝ち鞍)は必要で、マイルCSで好走してきた馬が出走してくれば間違いなく好勝負になる。

■2■勝つはずの馬が勝つべくして勝つレース
前半3ハロンの平均タイムが34秒9、ラスト3ハロンの平均が35秒1と、京都のマイル戦らしく、極めて平均ペースでレースは流れる。つまり、どんな脚質の馬でも勝負になり、展開に左右されて負けるということが稀なレースである。また、スタートから最初のコーナーまでの距離も694mとかなり長いため、枠順の有利不利もほとんどない。勝つはずの馬が勝つべくして勝つレースといえる。

ただし、開幕週ということもあって、直線が平坦な絶好の馬場では前もなかなか止まらないことに注意すべき。過去10年のラップタイムの中でも、前半800mのタイムに注目してみたい。

平成21年
12.6-10.7-11.2-11.8-11.6-11.9-11.4-11.7(46.3-46.6)1.32.9M タマモサポート
平成22年
12.0-10.6-11.6-12.2-11.8-12.3-11.3-12.3(46.4-47.7)1.34.1H ライブコンサート
平成23年
12.3-11.3-11.8-12.0-11.4-11.2-11.4-12.0(47.4-46.0)1:33.4S シルポート
平成24年
12.2-10.5-11.1-11.9-11.9-12.0-11.5-11.8(45.7-47.2)1.32.9H マイネルラクリマ
平成25年
12.4-11.2-11.7-12.1-11.6-11.5-11.2-11.8(47.4-46.1)1.33.5S ダノンシャーク
平成26年
12.4-11.0-11.3-11.9-11.5-11.3-11.4-11.7(46.6-45.9)1.32.5M エキストラエンド
平成27年
12.7-11.3-11.6-11.9-11.3-11.1-11.1-11.8(47.5-45.3)1.32.8S ウインフルブルーム
平成28年
12.3-10.9-11.4-12.2-11.6-11.3-11.6-11.7(46.8-46.2) 1.33.0M ウインプリメーラ
平成29年
12.2-10.6-11.1-12.0-11.7-11.9-11.5-11.8(45.9-46.9) 1.32.8H エアスピネル
平成30年
12.2-10.6-11.4-12.6-12.4-12.1-11.4-11.6(46.8-47.5)1.34.3M ブラックムーン

前半の800mが47秒台に落ち着くと、完全に前が有利になっていることが分かる。出走メンバーを見渡してみて、どの馬がどのように逃げるのかをイメージする作業をする際には、この47秒という数字を頭に置いておきたい。

■3■あまりハンデ戦であることを意識しなくてよい
平成8年からマイル戦へと距離が短縮され、高松宮記念や安田記念へ向かうというよりも、昨年の秋シーズンを消化不良で終わったマイラーたちの最終戦的な色合いが濃い。とはいえ、一戦級落ちの実力のあるマイラーが揃うため、ハンデ戦ながらもレベルの高い争いが期待できる。

そのため、勝ち馬の平均ハンデが約56kgと、力のある馬であれば、少々重いハンデを背負ったとしても軽量ハンデ馬に足元をすくわれることはほとんどない。あまりハンデ戦であることを意識せずに、基本的には各馬の力の比較を優先すべきレースである。

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